アルミテープを貼った感想

いまクルマ好きのあいだで大きな話題が、トヨタ自動車が発表したアルミテープだ。ネットなどで話題になって、トヨタディーラーやホームセンターからアルミテープが消えるほどのフィーバーを見せた。私もホームセンターでアルミテープを買い実際に検証してみた。

 

2016年9月にトヨタ自動車が発表した「放電用アルミテープ」である。簡単に説明すると、薄いアルミニウムのテープを車体にはることで操縦性が向上するというのだ。

空気は+(プラス)に帯電しており、クルマは走行することで+帯電をしやすく、これにより車体まわりの空気を引きはがす力が働き、空気の流れが乱れるため十分なエアロダイナミクス(空力)を発揮することができない。それをアルミテープによって放電し空気の流れを整えることでタイヤ接地性の向上やロール制御、ヨースタビリティ、操舵応答などに効果をもたらすという。

そしてこの技術は、既にレクサスや他のトヨタ車に採用されています。バンパーに貼ることで直進安定性が増すことが注目されトヨタノアヴォクシーに2014年から採用され、現行のレクサス RXにも採用されています。

 

 

では、一体どんな所に貼ることが有効と言えるのかいうと。

まず大事なのはそのアルミテープの形状だ。放電は鋭角部ほど効率良くなるので、なるべくエッジが効いている形状にすることが有効なのです。またパーツに相応する面積もある程度必要でしょう。

(1)ベーシックな装着

すでに発表されている、もっともベーシックな装着箇所。前後バンパーフロントガラス下部コラムカバーバンパーに装着することで、バンパーの空力性能を引き出し、コラムカバーに装着することで、ステアフィールにも効果を与える。フロントガラスは、スタビリティ性能を高めるのに効果的な場所だ。

(2)エクステリアに装着

ステップ2は、市販アンテナから装着した。純正は問題ないというが、市販品はドラッグになっている可能性が高いという。

前後バンパー下部への装着は、ボディ下部の整流効果を高めてくれる。

帯電率が高いというホイールハウの解消を狙って、ホイールのセンターキャップにも装着した。これだけ装着すると、タイヤの接地面が高くなったようなイメージがしてスタビリティが高くなった。

(3)エンジンルームに装着

インマニエアクリーナーボックスの上部左右、導入パイプにも装着した。

どことなくエンジン音が軽快になったように思うのと、アクセルオフの状態でも前へ行く力が強くなったように思う。エンジンルーム内から見えるインナーフェンダーにも装着。ここは静電気が溜まりそうな箇所なので、効果的な場所だと思える。

トヨタ純正テープ以外でも効果はあるが貼り方にも注意が必要

ここまで(1)から(3)とアルミテープを装着する場所を3ステップに分けて紹介したが、これがすべてではない。あくまでもサンプルのひとつであって、ほかの車種では違った場所で威力を発揮することもある。いずれも、それほど大きなスペースに貼る必要はない。小さなアルミテープの断片でも十分に効果は出る。

ひとつだけ念を押しておきたいのは、アルミテープを貼ることはクルマの性能を高めるパーツではないということ。静電気などを帯びたクルマは、本来の性能を100%発揮できなくなる可能性がある。

アルミテープを貼ることで放電を行い、限りなく100%の性能に近づけてくれるアイテムなのだ。だから、電気が溜まっていないクルマに貼ったとしても、効果は体感できない。逆に、電気が溜まってコンディションが良くないクルマの場合、大きな変化を実感できることになるだろう。

アルミテープが効果を発揮するのは、ウレタン素材のパーツ。剥き出しで貼らなくても、見えないようにバンパー内側に貼ることでもOK。ただし、アルミテープの上に塗装などコーティングしてしまうと威力は発揮できないので、なるべくアルミ剥き出しの状態で貼るのが有効だ。

もうひとつのポイントとしては、フルード類などの性能を適正にする効果もあるという。コラムカバーに貼るのは、じつはその意味がある。ATフルードやブレーキフルードなどを通じて、タイヤハウス内の静電気を除去するというのだ。

これらのことをヒントに考えれば、アルミテープが威力を発揮しそうな場所というのは、さまざまな場所が考えられる。効果的にアルミテープを貼れば、愛車を最善の状態に保つことができるのだ。

ちなみにトヨタ純正アルミテープは、500円程度で購入できる。ホームセンターなどで販売されているアルミテープでも代用できるが、導電性テープであることが効果を引き出すポイントだ。

 

ウィンドシールドに貼ると、空気が車体を地面に押しつけてタイヤのグリップをよくするダウンフォースが発生し、そして接地性が向上し、カーブなどではロールが抑制されるそうだ。バンパーとドアガラスは直進安定性をよくし、ヨースタビリティ(上から見たとき車体の中心軸を中心に車体が左右に振れる動き)を安定させ、操縦時の応答性がよくなる。ステアリングコラムのアルミテープは、ホイールハウス内での空気の乱流を整流しタイヤの接地性を改善するとともに、ハンドルの細かな動きにもシャープに反応する応答性のよさを実現する。

 

これはあくまでも個人的な感想であり、結果を保証するのではありませんが、試してみる価値はあるかと思います。